Eka Robotics
ラウンド
$150M · Series A · 評価 $1.45B
本拠 / 創業者
マサチューセッツ州ケンブリッジ(Kendall Square)
Co-founders Pulkit Agrawal(MIT教員)/Tuomas Haarnoja(元Google DeepMind)
掲載日
参加: E14 Fund、MFV Partners、Bison Ventures、Glasswing Ventures、Samsung Next

マサチューセッツ州ケンブリッジ(Kendall Square) · Co-founders Pulkit Agrawal(MIT教員)/Tuomas Haarnoja(元Google DeepMind) · 設立年は未確認(シードは2025年5月) · 器用な手作業をこなすロボットの基盤モデル
何をやっているか ロボットが物をつかむ、差し込む、ねじ込むといった器用な作業(dexterous manipulation)を、速く確実にこなせるようにしています。中心にあるのは、映像と、手が受ける力の情報をあわせて動きを決める「Vision-Force-Action(VFA)」モデルです。人の作業を撮った動画をまねるのではなく、物理シミュレーションの中で強化学習を大量に回して身につけさせます。会社は「数分で数千時間分のロボット経験を作れる」と言っています。力センサーを多く積んだ専用のグリッパーも自社で作っています。TechCrunchによると価格は$1,000未満で、500万回の動作に耐える設計です(目標は産業用アーム並みの2,000万回)。会社によると、学習にない物でも1時間に約1,500回ピックでき(人は約600回)、成功率は95%以上です。電球をねじ込む、配線を差し込むといった作業もできます。今は、ピック&プレースと配線作業の2分野で、名前を出していない産業顧客とパイロットを進めています。
ラウンド $150M Series A。a16z(担当はRaghu RaghuramとYoko Li)と、Fidelity系のF-Primeが共同でリードしました。シードを共同リードしたObvious VenturesとE14 Fundも続けて出資し、MFV Partners、Bison Ventures、Glasswing Ventures、Samsung Next、複数のFortune 500企業も参加しています。TechCrunchによると、評価額はポストマネーで$1.45Bです。発表は10/20(会社ブログ・a16zブログ・TechCrunch。a16zの記事は日本時間10/20 22:00)。
一次情報
- 共同創業者 Pulkit Agrawal(X): 「Generality v/s Performance is the fundamental tension at the frontier of robotics. Generality without performance is just a prototype. Performance without generality is just a single-purpose tool.」
- 会社ブログ: 「The pathway to making general-purpose robots performant is not by mimicking human data, but by mastering physics.」
- a16z GP Raghu Raghuram(会社ブログ): 「Eka's Vision-Force-Action model is the first approach I've seen that truly solves manipulation with the generality and throughput needed for deployments.」
- Raghuram(TechCrunchへのコメント): 「They are already exceeding superhuman performance for certain tasks, and so we think over the next few months there will be superhuman performance in many dexterous manipulation tasks.」
- a16zブログ(Li・Raghuram): 「We believe solving dexterous manipulation is one of the largest opportunities in robotics.」
なぜ今見るか ロボットの基盤モデルでは、人のデモ動画を大量に集めて学ばせるVLA(vision-language-action)が主流です。Ekaは「力(触覚)」とシミュレーション上の強化学習で、その逆を行っています。創業者2人は、この分野をリードしてきた研究者です。AgrawalはMITの教員で、脚ロボットのsim-to-real(シミュレーションで学んだことを現実に移す技術)を切り開いた人です。Haarnojaは、ロボット分野で広く使われている強化学習アルゴリズムSoft Actor-Criticを作り、DeepMindで人型ロボットのサッカー研究を率いていました。TechCrunchでは、外部のロボット研究者が、デモには「wow factor」があったと話しています。Agrawalの発表投稿は約590件の「いいね」と約4.3万回の表示を集めています(日本時間10/21朝の時点)。
市場・競合 ロボットの「脳」を作る資金力のあるスタートアップが相手です(Physical Intelligence、Skild AI、10/19に$90Mのシードを発表したDream Labsなど)。既存の産業用ロボットや、専用の機械で作業を自動化する会社とも比べられます。Ekaは、低レベルの「速く確実に動く」部分(Obviousの言う「System 1」)に絞っています。上位の計画は汎用モデルに任せ、自分たちは実際につかむところを担う、という位置取りです。
リスク・要確認 Series Aで評価額$1.45Bと高いです。売上や名前の出せる顧客はなく、パイロットの中身も非公開です。TechCrunchの取材を受けた研究者は、実際の製造ラインで1年止まらずに動くかどうかと、ピック&プレース以外にどこまで広げられるかが課題だと指摘しています。性能の数字(1時間1,500回、成功率95%以上)は会社の発表です。正式な設立年とCEOの肩書きは確認できていません(未確認)。カードの創業者写真は、2人がそれぞれ自分のXアカウントに載せているプロフィール写真で、撮影時期はわかりません。
出典